なぜトイレットペーパーが詰まりやすいのか?
トイレットペーパーがトイレの詰まりや、詰まることによっておこる水漏れの原因になりやすいという話はよく耳にすると思いますが、考えてみると、なぜトイレットペーパーがそんなに詰まりやすいのか、少々不思議な気がしないでもありません。しかしそこには、意外な事実が隠されているのです。
もちろんトイレットペーパーだけが詰まってしまう可能性も十分考えられるのですが、それ以外の要素がトイレットペーパーと絡み合ってトイレの詰まりや水漏れを招いてしまうことも想定しておいたほうがいいでしょう。
詰まる、というほどではないにしても、まずはトイレットペーパーとは別の何かが排管パイプに入り込んでしまい、これがその場でとどまってしまうことで、次に流れてきたトイレットぺーパーがその部分に詰まるという事態が発生します。つまり、トイレットペーパーが詰まる原因となっている何かの存在が、実はトイレットペーパー以上に問題となっていることも考えられるのです。
では、その何かというのがいったいどんなものなのか、非常に興味深いところだと思います。
小物はトイレの詰まりの原因になりやすい!
たとえば、ボールペンなどの筆記用具や、家の鍵のような小さなものが、トイレの詰まり・、水漏れの原因になりやすいのです。排管パイプにとどまることで、トイレットペーパーが詰まる原因になるとお話ししましたが、なぜそんな小さなものが排管でとどまるのでしょうか?
これは、物理学の流体力学ともすこし関係する理屈なのですが、簡単に言えば、ボールペンや鍵のような、水の進行方向に対する表面積が小さいものほど、水による圧を受けづらいという特徴があるからです。
しかも、そういう小さい物というのは、重心が物体の中央に近くなりやすいため、その物体自体のバランスが非常に優れているため、外力に対して踏ん張ってしまうという特徴があるのです。これが、排管パイプを流れる水にも流されにくい理由です。
一度の排水で流れないでその場にとどまることで、次に流れてくるトイレットペーパーがその物体に引っかかってしまい、結果的に詰まりの原因となります。
また、節水を目的として、手洗いタンクの中にペットボトルなどを入れて、排水する水の量を減らしてしまうことで、排管パイプの中にとどまる物体が流れにくくなってしまうリスクにさらされます。
節水したい気持ちはわかるのですが、トイレの詰まりのリスクを回避するためには、手洗いタンクにはペットボトルなどを入れないことをおすすめしなければなりません。